駒師第一人者 「熊澤良尊」作 薩摩ツゲ「チジミ杢」「水無瀬兼成卿(兼成卿水無瀬)」 「福ら駒」
2022年5月から依頼していた 駒師第一人者 「熊澤良尊」作 薩摩ツゲ「チジミ杢」「水無瀬兼成卿(兼成卿水無瀬)」 「福ら駒」ができあがりましたのでアップさせて頂きます。
熊澤良尊先生曰く
--「駒師」という言葉も、職業名として使われることがあるわけですが、この言葉は、生まれてから100年足らず、比較的新しいもののようで、自身を「駒師」と名乗るのは、何か軽薄な感じが否めず、あまり好きではない呼び方なので、自分自身には使ったことがありません。--
また、
--「私は職人ではありません。私は自由人です。私自身は、駒づくりをやりたいからやっっているわけで、やりたいことをして、楽しんでいるのです」--
とのことです。
写真でアップしたように根付けも付けて頂きました。
退職記念に作っていただいた「福ら駒」、本当にありがとうございました。
将棋駒 天竜作 盛り上げ(菱湖)島黄楊 根杢・ 盛り上げ(昇竜)島黄楊 赤柾
一乕(初代竹風)作錦旗薩摩黄楊柾目盛上将棋駒
一乕(初代竹風)作の将棋駒はめったに手に入らず、ネットオークションで購入しました。
「一乕(かずとら/いっこ)駒は戦後大阪から関西一円に広まった名品でです。その木地作りと駒の仕上がりは当時人気のあった影水駒を凌ぐとさえいわれた」(昭和50年代の将棋世界誌より)。
初代大竹竹風(治五郎)自身が『将棋世界』に一乕作は自身の作である事が明らかにされました。
初代大竹氏は一乕銘では安清と錦旗しか作られなかったと言われています。
書体は「錦旗(きんき)」、後水尾天皇の銘と伝えられる伝統の書体。
「(駒の道は)錦旗に始まり錦旗に終わる」といわれるオーソドックス、それでいて奥の深い書体です。
木地は薩摩黄楊柾目。
未使用品です。古い品ですが新品同様といえると思います。
彫り駒の「一乕作」は見たことがなく、ほとんどが彫り埋め駒であったとの記載もありますが、今回の駒は盛り上げ駒です。
蛍雪作昇龍斎島黄楊赤根杢盛上将棋駒
この駒をヤフオクで手に入れ、中澤蛍雪先生に直接お会いし、桐の蓋に 漆で書いていただきました。
蛍雪作昇龍斎島黄楊赤根杢盛上将棋駒 新品洗練された駒字、上品な盛上、丁寧な仕上げ。
人気駒師、中澤蛍雪(けいせつ、本名貞夫)の作品です。
新品です。
駒師・蛍雪プロフィールより。
神奈川県横浜市在住。
製作した駒の第1号が当時(約30年前)指導を受けていた田丸昇九段の粋な計らいにより近代将棋の表紙を飾る。
以来、駒製作に励む。
常に現状で満足することなく、字母紙の収集や技術の向上を目指し、その情熱は計り知れない。
年間20組ペースの製作のため、あまり市場には出回っていません。
書体は明治の能書家「昇龍斎(しょうりゅうさい)」。
昇龍斎の本職は三味線弾き、明治の芸人の「粋」を今に伝える書体です。人気の「奥野錦旗」の原型となった書体といわれています。